今朝出勤途中、箕面駅の近くで“ツバメ”を見た。今年初めてだ。ようこそ日本へ!今“原発事故”で海外に戻る外国人が多い中、はるばる遠くから日本に渡って来てご苦労様。夏過ぎるまでゆっくり子育てに励んでください!
衆議院での京都大学教授、藤井聡氏が力強い宣言をされた。提案内容を早稲田大学理工学術院総合研究所の外村孝史氏が要約し私にメールをお送りいただいた。大事なことは、大震災・原発事故で日本が沈んでいると、日本発世界大不況(恐慌)になりかねない、そうならないためにも、日本政府は、徒にGDPを落とすことなく、成長も見込みながら復興を成就させる、という内容である。
①今日本は瀕死の重傷をおっている。「もはや日本は立ち直れない」というような不安と絶望的な機運がある。また今回の地震以上の被害をもたらすといわれている東海地震が30年以内に起きる可能性が50%~87%ある。それ以上の被害をもたらすといわれている首都直下型地震が30年以内にくる可能性が70%ある。
②国難に直面し、この国難を克服するために強い国家が望まれる。
③強い国家にするのに何が必要か。町や村、国が生き残れるかどうかの不安を抱くようになった。この時代に求められているのは、”永続的に滅びない強靭な国家創り”である。3月11日をもって、豊かな国づくりの夢は終わり、生き残りをかけた国創りの時代にはいる。数々の巨大地震に耐えうる強靭な、「日本復興計画」が必要である。この日本復興計画は私(藤井教授)のホームページにも掲載してある。
④”日本復興計画”には二つの柱がある。一つは「東日本復興5ヵ年計画」もう一つは「日本列島復興10ヵ年計画」である。
⑤「東日本復興計画」とは、「ふるさと再生計画」であり、直接の援助は言うまでもなく、就労支援型の救済が必要。被災地救済のための事業を起こし、雇用を促進する。国はすぐに法人を立ち上げ、数万の雇用を作ることが肝要である。
それを遂行するためには、何十兆円の財源が必要。そのような金はないという人がいるが、それは全くの事実誤認である。日本は今デフレが進んでいるが、150兆円の金が銀行に眠り使われないままになっている。民間企業の弱体化のために、”銀行はその莫大な金を貸しおしみしている”のである。そのために金利が抑えられている。この莫大な金を運用するため、国債を発行して、復興に当てるべきである。今求められているのは積極的な金融政策である。子ども手当てを被災者救済資金に移転し。被災者への特別減税も実施すべきである。
この時に絶対避けなければいけないことが一つある。それは過激な自由貿易に組しないということ。つまりTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から撤退することを政府が即時宣言することである。海外依存型経済から自国向け経済に移すべきである。もしTPPに参加すれば、第二の津波が押し寄せることは必定である。東北地方は食糧供給地である。TPPに参加して安い農産物が外国から自由に入ってくれば、東北の農民は復興する気力さえなくしてしまうだろう。
⑥次に「日本列島強靭化計画」であるが、大規模な資金が必要である。先にも述べたように日本は十分な資金がある。八ッ場ダムや、スーパーダムの建築は洪水を防ぐために必要であるのは工学的に明白である。そしてこれらのダムは電力を供給できる。原子力発電については、科学的に冷静に検討すべきである。
「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズのもとに、公共事業が削られてきた。今回の津波は日本一高い堤防を乗り越えてしまった。しかし堤防によって町が救われたところがあるのも事実である、リスクコミニケーションの普及により人が逃れて多くの人命を救ったことも事実である。「コンクリートから人へ」によって公共事業が削られ、多くの人が亡くなった。
甘い、耳障りのよい言葉、人命の尊さを無視するような言葉を二度と口にしないでもらいたい。そのことを一専門家として声を大きくして述べたい。
⑦冷静に考えれば、日本が強い国に復活することは十二分に可能である。財源はある、技術も十二分にある。後は「政治判断」だけである。強靭で強い日本にするために、巨大地震に耐えうる、国難に耐える強靭な国を創るために政治決断が今一番求められている。
以上要約をお送りする。私達日本人のこれからの“元気”のあり方を考える一助となればと思って敢えて長文をご紹介した。”頑張ろうにっぽん”。