一緒に考えましょう・・・

IT総合プロデューサーの小幡忠信です。日常目にして、耳にして感じた社会での出来事や話題・疑問について、ITだけの枠にこだわらず多岐に渡る分野において意見や感想など発信していきたいと思います。

2012年9月4日火曜日

防災訓練で“釜石の奇跡”を教訓に


ジョギング中、すでに稲穂が・・・。もうすぐ稲刈りだ、時間が経つのが早い!
先日報道で“釜石の奇跡”という言葉を聞いた。
3.11の津波で多くの犠牲者を出した釜石市で、小中学生2921人が津波から逃れた。学校にいなかった5人が犠牲となったが、99.8%の生存率は「釜石の奇跡」と言われる。
下校途中の子、友達の家や公園で遊んでいた子、自宅にいた子。中には海に魚釣りに行っていた子もいたと言う。
中学生たちが地震後すぐ、「津波が来るぞ」と叫びながら、避難場所へと走った。

両親のいる家に向かおうとする子に友達が引き留めた。「駄目だよ。高い所に逃げなくちゃ」。
屋上に避難しようとした小学生たちが、逃げる中学生を見て後を追った。一緒に避難場所の介護施設へ。「ここも危ない」と判断した子どもらは、さらに高台へ急いだ。中学生たちは小学生の手を引き、介護施設のお年寄りに手を貸した。津波は介護施設にも到達、間一髪で助かった。
それぞれが自らの判断で命を守っていたのだ。

“防災マップ”“下校時の訓練”“防災の授業”この三つの成果が大きいと関係者は語る。
「奇跡」を生んだ防災教育の背景には何があったのか。

「想定に縛られず、自分の命は自分で守れ」の教えが大きいという。

一つ目は「想定にとらわれるな」。想定外の事態に対応できなくなる。
二つ目は「最善を尽くせ」。津波が襲来したら、できることをやるしかない。
三つ目は「率先避難者たれ」。一生懸命逃げる姿が周囲の命も助ける。
こうした教えが今回生かされた。

家庭内では日頃こんな会話をしていた。「僕は絶対に逃げる。信じて。だからお母さんも逃げて」
一人一人が自分の命に責任を持つことが先人の教えだと思う。
そのためには家族間の信頼関係が大切だろう。

この“釜石の奇跡”は我々大人に教えられることが多い。
災害が来ても“まさか”という心の隙である。
職場のビルでも時々防災訓練を実施しているが
仕事優先で参加しないこともあった。
“訓練”という言葉に危機感が吹き込まれていなかったと反省する。
“訓練する”ことにより“体に”“脳に”染み込ませることが重要であるということを、今回は教訓として遺してくれた。
折しも”南海トラフ”を想定した防災訓練の時期がくる。

0 件のコメント: